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アカデミー賞の選考基準って?
第78回 アカデミー賞のノミネートが発表され一息ついたところで、ふと思ったのですが、アカデミー賞の各賞を決める審査員の人って、ノミネートされた映画を1本あたり何回見るんでしょう?

最近、僕と同じ映画を観られた方のブログでの感想や評価を拝見し、
『うわ!俺そんなシーンなんとも思わなかったけど、そういう見方で観ると面白かったんだ~ もったいないことした~』って思うことがよくあります。

審査する時、もちろん僕のような単なる観賞家ではなく、審査員の方の着眼点は鋭く、また頭の中でのチェック項目もかなりの数にわたるのでしょうが、1回観ただけでその全てをチェックできるものなでしょうか?
というかそもそもアカデミー賞の審査員ってどんな人達で、どんな基準で審査しているんでしょう?

ということで、アカデミー賞をちょこっと調べてみました。アカデミー賞とは、1927年5月11日に創立された”映画芸術科学アカデミー
(The Academy of Motion Picture Arts and Sciences)”と呼ばれる団体が、その年に活躍した映画人に賞を贈るというイベントです。
しかし、単に活躍した映画人を称えるためだけに始まったものではなく、実は当時ハリウッドでは労働者が組合を結成し、経営者側と労働条件や賃金に関し対立していました。
そんな時、MGM副社長の座にあり経営者かつプロデューサーであったルイス・B・メイヤーは、組合に対し危機感を持ち、このままではいずれ監督・俳優たちも組合を結成し、彼らに払う賃金は莫大な額になってしまうと考え、ハリウッド映画人(制作者・監督・俳優・脚本家・カメラマンなど)の組織を結成し、組合に先手を打ち、経営者側に有利に話しを進めようとしたのです。

メイヤーの目的はあくまで、組合対策でしたが、「映画芸術および科学の質の向上をはかること」との大義名分が掲げられ、活動の一つとして「優れた業績に対する表彰」がつけ加えられました。
晩餐会を開き、ついでに発表を行うという規模のものです。 これがアカデミー賞の誕生のルーツです。

記念すべき第1回の授賞式は1929年5月16日に行われました。
その記念すべき第1回の投票権を持っていたのは、たった5人の中央選定委員会のみで、選定方法に疑問を持つ声も少なくなかったようです。
その時の特別賞を受賞したチャールズ・チャップリンは、受賞後次のように述べたようです。
「少数の人間の決めた賞など、たいした名誉ではない」
びっくりですね。
ってそもそもチャップリンってどんな声なんでしょう?

第25回からは現在のようにテレビ中継されるようになりショウ的要素も強まることとなったのですが、その背景にはワーナー、パラマウント、MGM、20世紀フォックス、RKOといったメジャー5社が経営状態の悪化により授賞式を経済的に援助しないと通告してきたことにより、アカデミー賞がその存続の危機にたたされたのですが、その危機的状況を救ったのが、映画会社の宿命のライバルであるテレビ会社(NBC)だったのです。
そのテレビ会社(NBC)が授賞式の放映(10万ドル)を申し出たことによりアカデミー賞はその存続を維持することができ、現在のようなTV中継がスタートしたようです。
しかしこのことは、広く親しまれる環境を作っただけでなく、権力者たちの発言力がアカデミー賞から排除され、より自由な、本来あるべき選考が行われるようになったとも言われています。

しかしその審査する会員は、他の映画祭と異なり、依然として5000人以上にもなるアカデミー賞の会員の投票によって決まるそうです。
そのアカデミー賞の会員とは、ほとんどが監督や俳優、脚本家、プロデューサー、カメラマンなどの映画人で構成されているそうで、つまりアカデミー賞は、その誕生から相も変わらず仲間を賛える身内のお祭りなのです。

しかし世界の映画祭における賞の対象を見てみると、ほとんどが作品、監督、演技、脚本、音楽といった、まさに作品の芸術面を賞賛するというものですが、
アカデミー賞は、それらに加えて撮影や編集などの基礎技術、美術や衣装デザインなどの装飾面、音響や視覚効果やメークアップなどの特殊技術までも対象に入れています。
単に作品の芸術性を賞賛するだけでなく、その裏で作品を支えている技術面にも評価の目を向け、また映画人たちの活動も奨励しています。
この賞の対象が、多いということが、この賞を支えようとする人達を増やし、結果的に世界最大の賞へと位置付けられるようなったのでしょうか?

とうことで、最初の疑問に戻ると、審査する人は分かりましたが、審査基準はいまいちよくわかりません。わかったことは会員は強制的にノミネート作品を観るわけではないということ。
ってことは、映画関係者が、投票権を持つ会員であるなら、たとえ観ていなくても、自分が関係する映画に投票したり、まるで日本のお歳暮のように知人が関係した映画に投票するんでしょうか?

ますます謎は深まるばかりです。


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by Terminal-5 | 2006-02-07 23:33 | ・Topic in movie

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子供が産まれてから映画館ではなく、めっきり自宅鑑賞家になってしまったサラリーマンのブログです。あくまで個人の主観で書いているので、あしからず。
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